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2021.10.17 |ブログ

体操競技のルールについて

こんにちは。

レジックスポーツの加藤です。

今回は体操競技の歴史やルールについてまとめました。

このまとめを参考に、体操について少しでも知っていただけたらと思います!

 

目次

体操競技とは

 器具を用いて身体で演技を行い、技の難度や美しさ、安定性などを基準に審判員が判定を行い、得点を競う採点競技です。
 男子は「ゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒」の6種目、女子は「跳馬・段違い平行棒・平均台・ゆか」の4種目が行われ、それぞれの器具の特性を活かした演技で構成されます。
 なお、女子のゆかは音楽に合わせて演技が行われるのが特徴です。
 体操競技の歴史は古く、オリンピックでは第1回の1896年アテネ大会から実施されています。
 当初は男子のみでしたが、1928年アムステルダム大会からは女子体操競技も行われています。
 かつては規定演技と自由演技の総合得点で競われていましたが、1996年アトランタ大会を最後に規定演技は廃止され、現在は自由演技のみで競技されています。
 採点方法は長年にわたって10点満点制度が採用され、1976年モントリオール大会において「白い妖精」と呼ばれたナディア・コマネチ選手(ルーマニア)が、史上初めて10点満点を出した選手として有名です。
 しかし、選手の得点が極めてわずかな範囲に集まってしまい明確な差がつけられず、些細な誤審でメダルの色が変わる事件が起きたことを発端に10点満点廃止が議論されるようになりました。
 そして2006年から、技がどれだけ難しいのかを得点化したDスコア(技の内容など演技価値点)と、演技の完成度を得点化したEスコア(演技の美しさや出来栄え点)の合計得点を争う上限のない採点方式となって、現在に至っています。

体操競技のルールについて

 国際体操連盟(FIG)が制定する採点規則に基づいて、技の難易度・美しさ・雄大さ・安定性などの観点で複数の審判員が採点し、そこから得点を算出して順位を競います。
 得点は、演技の難しさなど構成内容を評価するDスコア (演技価値点、Difficulty score)と演技の出来栄えを評価するEスコア(実施点、Execution Score)の両者を加算して算出されます。
 したがって、むやみに高難度の技を実施しても、体操競技の本質である美しさや雄大さが伴わない 演技に対しては、実施減点が課せられることになり、結果的に高い得点を得られなくなります。
 ですから、 選手は、自身の能力に合わせたより難度が高い技を、より美しく、より雄大に実施することを追求します。

Dスコアの算出方法

 Dスコアは、「難度点」、男子「技グループ点」、女子「構成要求」、そして種目によっては技と技の組合せに対して与えられる「組合せ点」を加算して算出します。
 難度点は、次のように定められています。 (女子のみJ難度まであり)

難度 (点数):A(0.1)B(0.2)C(0.3)D(0.4)E(0.5)F(0.6)G(0.7)      
        H(0.8)I(0.9)J(1.0)

 ただし、演じられたすべての技が難度点として加算されていくわけではなく、ルールに決められた手順によって、終末技を含み男子は最大10個、女子は最大8個の難度点が選ばれ、Dスコアに加算されます。
 また、その種目特性を考慮し、特定の技を入れたり、特定の演技構成をすることによって男子は「技グループ点」、女子は「構成要求」としてDスコアに加えられます。
 さらに、種目によって、難しい技と技の連続に対して組合せ点がDスコアに加算されます。
 男子はゆか、鉄棒、女子は段違い平行棒、平均台、ゆかにのみ、組合せ点を得るための条件が設定されています。
※それ以外の種目には、組合せ点は存在せず、跳馬は、それぞれの技のDスコアがすでに決められています。

Eスコアの算出方法

 Eスコアは、10点を満点として演技の出来栄えを主に減点し、算出します。
ゆかの演技面における4つのコーナーを使わないなどの構成面の減点や女子における芸術性の減点などEスコアの評価対象となります。

具体例:
着地で小さく一歩出たら-0.1、
あん馬の旋回で脚先が割れたら-0.1、
跳馬の横のラインを片足超えたら-0.3、
器具からの落下-1.0、
このように引かれていきます。

まとめ

 いかがでしたでしょうか。
 今回は体操競技の基本となるDスコア、Eスコアについてまとめました。
 次回は、男子6種目の器具説明やそれぞれ特有のルールについてのまとめを掲載致しますので、楽しみにお待ちいただければと思います!

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